桂皮のワザ
ケロリンの分包を開けると漂う香りが桂皮です。アスピリンを服用すると胃に障害を与える人もいるので、胃の粘膜を保護する和漢生薬の桂皮を加えています。
桂皮はクスノキ科の常緑樹の樹皮で、シナモン、肉桂ともいいます。ケロリンに配合されている桂皮は日本薬局方の医薬品ですが、食用の桂皮はシナモンとも呼ばれ、お菓子などに用いられているのでおなじみの匂いです。
日本には、飛鳥時代に遣唐使が持ち込んできて以来、多くの漢方薬に欠かせない生薬として重宝されています。健胃剤のほかにも鎮痛剤、感冒剤、そして体をあたためて血行を改善する目的でも使用されてきています。
桂皮とは?
桂皮とは、クスノキ科ケイの樹皮のことです。一口に桂皮といっても、その呼ばれ方は様々です。桂皮のうち、ベトナムや中国産のものはカシア、セイロンやインドネシア産のものはシナモン、日本産のものはニッケイ(肉桂)と呼ばれ、それぞれ成分が若干異なります。
桂皮は生薬として日本薬局方に収録されており、多くの薬に配合されています。また、香辛料としてのシナモンは、独特の甘みと香り、そしてかすかな辛味があり、洋菓子の香り付けやカプチーノなどに使われています。
桂皮の歴史
桂皮の原産地は中国南部からベトナムのあたりと推測されています。その歴史はアスピリンよりも古く、世界各地で香辛料や薬として使われてきました。紀元前4000年頃にはミイラの防腐剤として使われたこともあるそうです。古代バビロニアに楔形文字で書かれた粘土版や、古代ギリシアの詩人サッフォーの書いた詩にも、その名が記されています。中国では、2世紀頃に示された薬学書に桂皮が記載されており、インドや中央アジアからシルクロード経由で伝わったと言われています。
日本には、飛鳥時代に遣唐使によって持ち込まれました。奈良の正倉院の宝物の中には、「桂心」としてケイの樹皮が所蔵されています。以来、多くの漢方薬に欠かせない生薬として重宝されてきました。
桂皮の効能
桂皮には血の巡りをよくして、からだの冷えを取り除く作用があります。このことから、冷えると痛みがひどくなる関節痛、神経痛によいと考えられています。
また、芳香性健胃薬としての作用もあることから、胃腸薬にも配合されており、胃の痛みや食欲不振にも効果があります。この他にも葛根湯をはじめとした風邪薬にも入っていて、その解熱発汗作用が風邪の初期症状を改善します。このように、桂皮は日本人にとって欠かせない生薬の一つです。
さらに近年は、桂皮の香り自体にうつな気分を和らげることが見直されて、アロマテラピーにも使われています。